• 参加するには
  • 教室
  • noteの記事
  • スケジュール
  • blog
  • 教室で使う本
  • About
Menu

e-cor エコール フランス語コミュニケーション教室

新潟県新潟市・三条市のフランス語教室
  • 参加するには
  • 教室
  • noteの記事
  • スケジュール
  • blog
  • 教室で使う本
  • About
        日々是々 フランス語とわたしの冒険

        日々是々 フランス語とわたしの冒険

2e928dedc37dcdbbd9342f4ee4c1a172-e1390299417182.jpg

岡本かの子の描くパリジャン的日本紳士

January 21, 2014

Bonne année 2014 ! 昨年は、サーバートラブルを期に教室のウェブサイトと共にデザインの一新をしたりしておりまして、結局半年以上更新できませんでした・・・。深く反省しまして、もう二度と「2日に1回更新する」などという香ばしいことは口にしないようにしよう。

今年は、地道にフランス語の話題をぼちぼち話せればいいなぁと思っています。いままであまり書いてこなかった、どんな教材や参考書を使っているのかとか、一学習者としてどんな自主学習をしているのか、いままでどんな学習をしてきたのか、なんていうことについても触れていくつもりです。

なぜ、これまで自分の学習方法にあまり触れてこなかったのかといえば、ずばり自信がなかったの一言に尽きるわけなんですが、齢30年以上生きてきますと、あらゆる分野で如何に自分がはみでまくっているかがしみじみとわかってくるので、人様に伝えたところで、「お、おう・・・」という内容にしかならないような気がしておりました。というより、確実にそうなる予感でいっぱいなのですが、ま、いいや。

このブログは、こう見えて、結構前から続いているものなので(JUGEMにページを残していますが、しばらくしたら削除されここに完全移行します)、以前からお読みになっている方はよくわかっていらっしゃるかと思われますが、フランスというキーワードでやってきても、ここには、いわゆる「キラキラ女子」系の話題は一切ありません。昔は、そういうあこがれを抱いていらっしゃる方々に後ろからチョップしたり後ろから飛び蹴りしたりするような気持ちをダイレクトに綴ったりすることもありましたが、現在では生暖かく見守っております。

さて、本日は執筆リハビリも兼ねて、フランス語に関係あるようなないような話をしてお茶を濁そうと思います。

岡本かの子が描く「モテる男はこう!」

今年のセンター試験の国語、岡本かの子の「快走」でしたね。「あはははは」「うふふふふ」という若干ラリ気味のラストに、またもやセンター国語がやってくれたと、やや話題になったところです。

Kindleだとタダでダウンロードできます。

岡本かの子といえば、代表作ではないものの、われわれ(?)の場合は「巴里祭」という作品が思い浮かびます。ざっくり言えば、新吉という青年がパリでパリジェンヌにモテまくる話です。

「巴里祭」もKindle版はタダ。

あまりにざっくりし過ぎましたので、もう少しなんとかしましょう。

新吉はパリに建築を学びに来て、ついそのままだらだらと15年も居着いてしまって、自分のことを「追放人(エキスパトリエ,expatrié)」と呼ぶ程。実は、15年前に建築学校の教授の娘カテリイヌに恋をしてしまい、その幻を追いかけて過ごしてきたのだけれど、今年のパリ祭(7/14)にはカテリイヌに出会えるかもしれないと根拠の無い期待でずるずる帰国を延ばしている。

これだけ書くと、純情男に見えますが、実は国元に童顔の妻がおり、さらにパリで遊び人のリサと仲良くなり、下宿先の美人でやや情緒不安定な寡婦夫人にはヤキモチを焼かれ、それはもう3歩進めば両手に一抱えの人外魔境のモテぶり(@なすゆきへ先生)。

そんで、童顔の妻から「最近前髪に白髪が混じっているのを発見した」なる手紙が届いて、急にあはれに思い出してなんだか落ち着かなくなり、でもカテリイヌが自分の膝の上に乗っかった時の肉厚臀部の追憶にふわふわし、そんな彼をなじる下宿の奥さんもちょっと愛おしく、更には遊び人リサに「あんたにぴったりの若い女の子を紹介してあげる」と言われて、まんざらでもなく・・・

この道は〜いつか来たみ〜ち〜・・・どこで見たのかというと、

エリック・ロメール監督「夏物語」でありました。

夏休みに、恋人と待ち合わせてディナール (サン・マロ)で一緒にヴァカンスを過ごそうとしているガスパール君。しかし、恋人は一向に現れず、騙されてんじゃね?と疑いが芽吹き始めた頃、カフェで仲良くなったマルゴ(元気なアネゴ系、こちらも遠距離恋愛の彼がいる)と微妙な雰囲気になり、さらにはビーチで出会った美人な女の子とも仲良くし(マルゴは不機嫌になり)、そこに待ち人来る、本命の恋人(周りを振り回す女王様系)が登場し、俺はいったい誰を選んだらよいのかいな〜とアンニュイにギターをかき鳴らすガスパール君。

きみらドッペルゲンガーか。

岡本かの子の描く新吉は、あっちへふらふら、こっちへふらふらと揺れ動く気持ちを柔らかな眼差しに潜め多くを語らず、物思いに耽る影のある横顔、思わず女性が構いたくなってしまうような体温の低そうな男性なのですが、これがそのまま映像になったのがエリック・ロメールのガスパールになります。ただ、ガスパールの方が年若いので、新吉のようないぶし銀的狡猾さを伴う心情がまだない分、いくらか間抜けに見えます。

それにしても、この手の煮え切らないボウフラ系男子はなんでモテるんすかね。ぼ〜っと好きな女の子のことを考えているだけなのに、あちこちから引く手あまた。実際、新吉の外見についてはほとんど描写がないのですが(新吉の目を通した女達の外見については詳しく書かれている)、端正な顔立ちを想像してしまいます。更に、ここぞ、という時に「他の男のところに行っちゃいけない」なんて普段に似合わない強い口調で言ったりするところなぞ、天性のツボ押しと言えましょう。わかりづらい女心のツボを心得ているのです。

この話、実は新吉が一番振り回されているのは、女達ではなく、巴里の街であった・・・にくいねェ、というオチがあるわけですが、Parisという都市の名前は一応男性名詞なのですが、機嫌のいい時にはスリスリしてくるのに、こちらがモフモフしようとするといきなり猫パンチをくらわすような、気まぐれな女性的な街として描かれているのが面白い。

冬樹社の復刻版全集だと旧仮名使いなので漢字の読み方が分からず、青空文庫(新仮名遣いに直してくれている)と合わせて読みました。他の作品も、ストーリー展開が独特で、どちらかと言うと「男らしい」さらっとした描写で男女の機微を描いている作品が多く、読みやすいです。ちなみに、装画はもちろん息子の太郎さんです。

太郎さんといえば、昔ちょっと入院した時、夫君(当時はまだ彼氏だった)がお見舞いに持ってきてくれたのが、

岡本太郎「自分の中に毒を持て」 手塚治虫「ガラスの地球を救え」 五木寛之と野坂昭如の対談集「対論」

の三冊だったのですが、今思えば、病人に向かってニコニコとこの三冊を渡す彼も彼なら、病院のベッドで五木と野坂の無駄にギラギラした「オナニー青春論」を読むわたしもどうかしています。

今日はこのへんで。

 
In Cor 心 Tags フランス映画, 文学, 映画
← 仏検の読解問題にどうしても必要な力(1)文法を学ぶということ(後編) →

LATEST POSTS

Featured
Mar 21, 2018
使える!フランス語辞書アプリ
Mar 21, 2018
Mar 21, 2018
Mar 19, 2018
使える!フランス語辞書 紙版
Mar 19, 2018
Mar 19, 2018
Mar 14, 2018
フランス語学習最強ツール:初級編
Mar 14, 2018
Mar 14, 2018
Mar 9, 2018
仏検の読解問題にどうしても必要な力 (4)
Mar 9, 2018
Mar 9, 2018
Nov 12, 2017
仏検の読解問題にどうしても必要な力(3)
Nov 12, 2017
Nov 12, 2017
Oct 24, 2017
仏検の読解問題にどうしても必要な力(2)
Oct 24, 2017
Oct 24, 2017
May 25, 2016
仏検の読解問題にどうしても必要な力(1)
May 25, 2016
May 25, 2016
Jan 21, 2014
岡本かの子の描くパリジャン的日本紳士
Jan 21, 2014
Jan 21, 2014
May 5, 2013
文法を学ぶということ(後編)
May 5, 2013
May 5, 2013
May 5, 2013
文法を学ぶということ(中編)
May 5, 2013
May 5, 2013
blog archive
  • March 2018 4
  • November 2017 1
  • October 2017 1
  • May 2016 1
  • January 2014 1
  • May 2013 3
  • March 2013 1
  • January 2013 2
  • December 2012 1
  • September 2012 3
  • August 2012 1
  • May 2012 1
  • April 2012 1
  • March 2012 2
  • February 2012 1
  • September 2011 2
  • August 2011 2
  • July 2011 3
  • June 2011 5
  • May 2011 3
  • March 2011 4
  • January 2011 3
  • December 2010 5
  • November 2010 6
  • September 2010 2
  • August 2010 3
  • July 2010 1
  • June 2010 1
  • April 2010 3
  • March 2010 3
  • February 2010 2
  • January 2010 5
  • December 2009 3
  • November 2009 6
  • October 2009 7
  • September 2009 6
  • July 2009 4
  • June 2009 1
  • May 2009 2
  • April 2009 2
  • March 2009 8
  • February 2009 1
  • December 2008 2
  • November 2008 6
  • October 2008 10
  • September 2008 5
  • August 2008 5
  • July 2008 8
  • June 2008 11
  • May 2008 17
  • April 2008 8
  • March 2008 10
  • February 2008 7
  • January 2008 17
  • December 2007 11
  • November 2007 8
  • September 2007 1
  • August 2007 2
  • July 2007 1
  • June 2007 8
  • May 2007 5
  • April 2007 12
  • March 2007 6
  • February 2007 2
  • January 2007 6
  • December 2006 2
  • November 2006 7
  • October 2006 14
  • September 2006 12
  • August 2006 3
  • July 2006 1
  • June 2006 7
  • May 2006 5
  • April 2006 6
  • March 2006 9
  • February 2006 12
  • January 2006 7
  • December 2005 6
  • November 2005 6
  • October 2005 1
Lesson archive
  • November 2019 1
  • September 2019 1
  • August 2019 1
  • July 2019 1
  • May 2019 1
  • April 2019 1
  • March 2019 1
  • January 2019 1
  • December 2018 1
  • November 2018 1
  • September 2018 1
  • August 2018 1
  • July 2018 1
  • June 2018 1
  • May 2018 1
  • March 2018 2
  • February 2018 1
  • December 2017 1
  • November 2017 2
  • October 2017 1
  • September 2017 1
  • August 2017 1
  • June 2017 2
  • April 2017 1
  • March 2017 2
  • February 2017 1
  • December 2016 1
  • November 2016 1
  • October 2016 1
  • September 2016 1
  • August 2016 1
  • July 2016 1
  • June 2016 1
  • May 2016 1
  • April 2016 1
  • March 2016 1
  • February 2016 1
  • January 2016 1
  • December 2015 1
  • November 2015 1
  • October 2015 1
  • September 2015 1
  • August 2015 1
  • July 2015 1
  • May 2015 2
  • April 2015 1
  • March 2015 1
  • February 2015 1
  • January 2015 2
  • December 2014 1
  • November 2014 1
  • October 2014 1
  • September 2014 1
  • August 2014 1
  • July 2014 1
  • June 2014 1
  • May 2014 2
  • April 2014 1
  • March 2014 1
  • February 2014 1
  • January 2014 1

Powered by Squarespace