• 参加するには
  • 教室
  • noteの記事
  • スケジュール
  • blog
  • 教室で使う本
  • About
Menu

e-cor エコール フランス語コミュニケーション教室

新潟県新潟市・三条市のフランス語教室
  • 参加するには
  • 教室
  • noteの記事
  • スケジュール
  • blog
  • 教室で使う本
  • About
        日々是々 フランス語とわたしの冒険

        日々是々 フランス語とわたしの冒険

20071126_412384.jpg

安吾の眼

November 23, 2007

今年は柿富豪お詫びと訂正。11月20日に駅南エリアに配られた新潟日報good morning !!において、e-corの生徒募集が掲載されていましたが、 そちらのお問い合わせ電話番号下四桁が間違っておりました。 正しくは 5751 になります。 大変ご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした。 ***************

フランスから戻ってきて、親友と仲違いをした。 「どうしようもない時」というのはあるもので、 それぞれの人生に対するものの見方、「見つめる」所がまったく食い違ってしまったのが主な理由だった。 たとえて見れば、私は「陽」を見つめ、彼女は「陰」を追い求める、それがお互いに気に食わん、ということになる。 本来ならば、陰陽は正反対ながらも融合するもので、お互いの視線の先がどこを照らそうとそれはそれで、その差異を楽しめて初めて「仲」というのは成立するのかもしれないけれど、様々な要素がからんで、いつの間にかそう楽観できなくなってしまった。 と、思っていた。 小銭を作るのに、たまたま坂口安吾のエッセイ集を買って、実は私自身が大きな「演出ミス」をしていたんじゃないか、と気づくことになった。 18世紀のフランスで、良俗に反すると出版禁止を食らった「危険な関係(Les liaisons dangereuse)」という書簡小説(手紙だけで構成されている小説)がある。 作者はコデルロス・ド・ラクロ。 メルトゥイユ夫人は、愛人が自分の年若い従姉妹の結婚相手になったということがわかって、己の嫉妬心とプライドから、悪友で「たらし」のヴァルモン伯爵に従姉妹を寝取ってしまえとけしかける話。 このヴァルモンとメルトゥイユというコンビは非常に危うい関係で、お互い好き合っているのだけれどそれをストレートに言ってしまうくらいなら死んだほうがマシというねじれ具合。そのねじれは多くの人を巻き込んでしまうトルネードのようで、一度スタートしたらあとは坩堝に向かってまっしぐら。 序文で、出版社側、作者がそれぞれ読者に向けた「注意書き」のようなものを記していて、それが真っ向から食い違っていて面白い。 出版社側は「この作品はあくまでフィクション」だと言い張り、しかし、その次の作者の言い分ではしきりに「これらの手紙は」とか、「書き手それぞれの文法的な・またスタイルの誤り等について作者はできるだけ手をくわえないようにしてある」とか、登場人物すべてが存在することを仄めかす書き方。 安吾はもともと、小説というものは作者の「思想」と「戯作性」がミックスして出来上がっているものだという説を唱えているのだけれど、ラクロの「眼」に着目して、「危険な関係」において、作者は自身の「思想」というものを全く廃した「眼」で見つめ、書いていると言う。作者自身の「思想」が見え隠れしないからこそ、「二百余年の時間的隔たりにも拘わらず、最も近代を思わせる」のだと。 小説家に拘わらず、私たちは「思想」をもち、「戯作性」を発揮して生きているのかもしれない。 生きていると肩書きが色々できて来て、「会社員」「上司」「部下」「取引先の人」「お客さん」は、家に帰れば「バカ息子」だったり「おとうさん」だったり、「妹」、「隣の人」、そして誰かの「愛する人」だったりする。 人の集まる輪の中で、「やり手」だの「天然」だの「いじられキャラ」、「つっこみ」だのという個人の「スタンス」にも役割が与えられる。私たちは、知らず知らずこのレッテルに追いかけられ、格闘をしているのかもしれない。 本人が心から納得して「バカ息子」とか「いじられキャラ」だったら演じ甲斐もあるけれど、現代人の悩みの多くは 「ほんとうの私は、こんなじゃない」 という、「思想」と「戯作」のズレから来ているんじゃないか、と思った。 演出ミスというやつ。 だけど実際には、「周り」の流れに巻き込まれていまさらカミングアウトなんてできる勇気もなかったり、そもそも自分が「がんばって周囲に合わせている」ことに気がつかないでいたり。 がんばることをやめた私は今、安吾の見たラクロの「眼」が欲しいと思う。 安吾がよく言っている「心眼」というものが、欲しいと思う。 娑婆から遠のいて禅の修業で出来上がるものもあるかもしれないが、私はラクロのような、とりあえず全て、「良俗」であろうがなかろうが「肯定的に見る」眼が欲しいと、今思う。 端くれではあるが、私のように外国語を教える立場のものは言葉というものを考え、伝えていく中で、言葉の持つきらびやかな装飾に目を眩まされてその下に息づく魂に気づかないという危うさがある。それを見極められるのは、「心眼」でしかない。 「情痴作家」の言う「人間を直視する」ことを恐れてはいけない。ありのままを見て初めて「良」も「悪」もわかるのだから。

In Cor 心
← Mon amie verteUn art culinaire →

LATEST POSTS

Featured
使える!フランス語辞書アプリ
March 21, 2018
使える!フランス語辞書アプリ
March 21, 2018
Read more →
March 21, 2018
使える!フランス語辞書 紙版
March 19, 2018
使える!フランス語辞書 紙版
March 19, 2018
Read more →
March 19, 2018
フランス語学習最強ツール:初級編
March 14, 2018
フランス語学習最強ツール:初級編
March 14, 2018
Read more →
March 14, 2018
仏検の読解問題にどうしても必要な力 (4)
March 9, 2018
仏検の読解問題にどうしても必要な力 (4)
March 9, 2018

 前回までで、私が読解問題を解くとき、どんな風に取り組むのかについて手順を書いてみました。これから問題に解答していくわけですが、今回はその手順について見ていきたいと思います。ちょっと長くなりますが、ひとつひとつ細かく解説していきますね。

Read more →
March 9, 2018
仏検の読解問題にどうしても必要な力(3)
November 12, 2017
仏検の読解問題にどうしても必要な力(3)
November 12, 2017

 前回のおはなしは、仏検の問題文の構成は、パラグラフを見ると意外にシンプルっていう話でした(仏検の読解問題にどうしても必要な力(2))。今回は、一見難しそうな長文問題の何をもって「シンプル」というかをもう少し突っ込んで見ていきたいと思います。

Read more →
November 12, 2017
仏検の読解問題にどうしても必要な力(2)
October 24, 2017
仏検の読解問題にどうしても必要な力(2)
October 24, 2017
Read more →
October 24, 2017
仏検の読解問題にどうしても必要な力(1)
May 25, 2016
仏検の読解問題にどうしても必要な力(1)
May 25, 2016
Read more →
May 25, 2016
岡本かの子の描くパリジャン的日本紳士
January 21, 2014
岡本かの子の描くパリジャン的日本紳士
January 21, 2014

Bonne annee 2014 ! 本日は執筆リハビリも兼ねて、フランス語に関係あるようなないような話をしてお茶を濁そうと思います。今年のセンター試験の国語、岡本かの子の「快走」でしたね。岡本かの子といえば、代表作ではないものの、われわれ(?)の場合は「巴里祭」という作品が思い浮かびます。

Read more →
January 21, 2014
文法を学ぶということ(後編)
May 5, 2013
文法を学ぶということ(後編)
May 5, 2013

「文法は誰のためにあるのか?」から「どう生きるか?」へ。初級学生達30人に文法を学ぶことに関するアンケートをとった「語学にとっての文法」についての考察。小論文も結論に向かいます。

Read more →
May 5, 2013
文法を学ぶということ(中編)
May 5, 2013
文法を学ぶということ(中編)
May 5, 2013

会話ならめんどくさい文法など使わずに、ジェスチャーや気持ちでなんとか通じさせればいい。そもそも、文法なんて実際には使っていないのでは?という疑問から「対人」という発想へ。初級学生達30人に文法を学ぶことに関するアンケートをとった「語学にとっての文法」についての考察。

Read more →
May 5, 2013
blog archive
  • March 2018 4
  • November 2017 1
  • October 2017 1
  • May 2016 1
  • January 2014 1
  • May 2013 3
  • March 2013 1
  • January 2013 2
  • December 2012 1
  • September 2012 3
  • August 2012 1
  • May 2012 1
  • April 2012 1
  • March 2012 2
  • February 2012 1
  • September 2011 2
  • August 2011 2
  • July 2011 3
  • June 2011 5
  • May 2011 3
  • March 2011 4
  • January 2011 3
  • December 2010 5
  • November 2010 6
  • September 2010 2
  • August 2010 3
  • July 2010 1
  • June 2010 1
  • April 2010 3
  • March 2010 3
  • February 2010 2
  • January 2010 5
  • December 2009 3
  • November 2009 6
  • October 2009 7
  • September 2009 6
  • July 2009 4
  • June 2009 1
  • May 2009 2
  • April 2009 2
  • March 2009 8
  • February 2009 1
  • December 2008 2
  • November 2008 6
  • October 2008 10
  • September 2008 5
  • August 2008 5
  • July 2008 8
  • June 2008 11
  • May 2008 17
  • April 2008 8
  • March 2008 10
  • February 2008 7
  • January 2008 17
  • December 2007 11
  • November 2007 8
  • September 2007 1
  • August 2007 2
  • July 2007 1
  • June 2007 8
  • May 2007 5
  • April 2007 12
  • March 2007 6
  • February 2007 2
  • January 2007 6
  • December 2006 2
  • November 2006 7
  • October 2006 14
  • September 2006 12
  • August 2006 3
  • July 2006 1
  • June 2006 7
  • May 2006 5
  • April 2006 6
  • March 2006 9
  • February 2006 12
  • January 2006 7
  • December 2005 6
  • November 2005 6
  • October 2005 1
Lesson archive
  • November 2019 1
  • September 2019 1
  • August 2019 1
  • July 2019 1
  • May 2019 1
  • April 2019 1
  • March 2019 1
  • January 2019 1
  • December 2018 1
  • November 2018 1
  • September 2018 1
  • August 2018 1
  • July 2018 1
  • June 2018 1
  • May 2018 1
  • March 2018 2
  • February 2018 1
  • December 2017 1
  • November 2017 2
  • October 2017 1
  • September 2017 1
  • August 2017 1
  • June 2017 2
  • April 2017 1
  • March 2017 2
  • February 2017 1
  • December 2016 1
  • November 2016 1
  • October 2016 1
  • September 2016 1
  • August 2016 1
  • July 2016 1
  • June 2016 1
  • May 2016 1
  • April 2016 1
  • March 2016 1
  • February 2016 1
  • January 2016 1
  • December 2015 1
  • November 2015 1
  • October 2015 1
  • September 2015 1
  • August 2015 1
  • July 2015 1
  • May 2015 2
  • April 2015 1
  • March 2015 1
  • February 2015 1
  • January 2015 2
  • December 2014 1
  • November 2014 1
  • October 2014 1
  • September 2014 1
  • August 2014 1
  • July 2014 1
  • June 2014 1
  • May 2014 2
  • April 2014 1
  • March 2014 1
  • February 2014 1
  • January 2014 1
No results found

Powered by Squarespace