• 参加するには
  • 教室
  • noteの記事
  • スケジュール
  • blog
  • 教室で使う本
  • About
Menu

e-cor エコール フランス語コミュニケーション教室

新潟県新潟市・三条市のフランス語教室
  • 参加するには
  • 教室
  • noteの記事
  • スケジュール
  • blog
  • 教室で使う本
  • About
        日々是々 フランス語とわたしの冒険

        日々是々 フランス語とわたしの冒険

plumes
plumes

パリ症候群考ーあのときのわし

September 7, 2008

 豊作。

うちの庭にはプルーンの木があって、収穫→煮る→瓶詰めをしていると、秋だなぁーとしみじみ・・・ したいのですが、

32℃もあっては無理です。早く涼しくなってけれ~

先日ここでもお知らせしました中地区公民館の「フランスセミナー」ですが、 あれから応募が増えて、いい感じだそうです。 あ、そうそう、終了の時間が20時45分となるそうなのでご注意。 私の回は10月1日ですが、来週月曜日が参加者に配る資料の締め切りということで仕上げにかかっておりました。

参考資料として読んだ太田博昭 著「パリ症候群」は、豊富なケース紹介とわかりやすい論理で秀逸でした。 留学する前に読んどきゃよかった。これからフランスに留学するならぜひ一読をお勧めします。 行くのが嫌になりそうだけれど・・・

今から7年前に出版された本ですが、ここに挙げられているフランス人というものと、それにぶつかる日本人の関係というのは基本的に変わっていないのでは。フランス人のメンタリティがよく分析されているし、日本人のコミュニケートの仕方がどんな壁にぶつかるのかを詳しく説明されていていちいち納得。 著者の太田先生は、自分自身も一外国人としてパリに長く住んでいたから恐らく患者自身と似たような体験もあっただろうし、発症した日本人たちをここまで数多く診てきて、邦仏人それぞれに対してほとほと嫌になる場面に遭遇し続けただろうな、という匂いがします。が、そこは精神科医、感情とは切り離して淡々とフランス人という人種に切り込んで、簡潔に特徴を見せてくれます。

ただ、実際にフランスに行ってここに書かれているようなディープな経験をしてない人が読むと、フランス人というのはみんな気まぐれお天気な屁理屈野郎で付き合うのに苦労する変人集団、と思ってしまうのではないかなー。

ま、実際そういうことありありなんだけど(Oups!)。

わかっていても、改めてこうして羅列される「フランス人」の姿は衝撃的にヤな感じです。

以前から、自分も含めて、留学者は(程度に差があるだろうけれど)精神的に不健康にならざるを得ないと考えていました。だって、自分のアイデンティティをばらして組み立てなおすしかない状況だし。 この本を読んでみると、やっぱりパリに限らずほとんどの渡仏人が発症「予備軍」に含まれるんじゃないかなーと思いました。

まあ、当時の私のように狂っている人が、自分の狂いっぷりに気づくわけがないので、結局後になってみないとそのイタさを実感できないものなんですけれどね。

パリ症候群というのはどんな人々か、というのをここに抜粋すると・・・

  • 学歴も知的レベルも高いが、直感的、感覚的で、論理性が低く、イメージ思考が優勢、プライドは高いほうである
  • フランス、特にパリに対する過度の憧れや思い入れがある。憧れのパターンがより観念的でしかも視覚的(メディアによる情報の影響)。
  • 憧れや思い入れにはさして深い根拠がない。ちょっと聞きかじった哲学や文学・評論を基にフランス・パリをイメージ化し、理想化している。
  • パック旅行などで、すでに海外渡航経験あり。
  • このたびのパリ滞在には、それほど強い動機や目的がある訳ではない。漠然とパリで勉強したい、あるいは将来、パリで仕事がしたいと思っている。
  • フランス語はかろうじて談笑できる程度であるが、自己評価は実際よりも高い。
  • 日本の社会、文化については、トレンドの話はよく知っているが、歴史的な知識が驚くほど少ない。
  • フランス人の友人がほとんどいない。女性の場合、フランス人男性と同棲していることもあるが、フランス人の友人は少ない。
  • 来仏当初は「フランス礼賛」の傾向があり、日本や日本人の悪口を手ひどく言う。
  • じきにフランス生活に不平や不満を持ち、フランスやフランス人の悪口を手ひどく言うようになるが、結局は「フランス大好き、フランス人大嫌い」に落ち着く。
  • フランス人からなんとなく馬鹿にされている、という内容の「被害意識」が常にある。
  • 体調が優れず、疲れやすい。軽い自律神経失調症状が幾つかあり、気分の波は日本にいたときよりも大きい。
  • フランス滞在の満足度はむしろ低いにも拘らず、さしあたって帰国する気持ちは毛頭ない。日本にいる親や友人には、フランス生活をエンジョイしているような手紙を書く。
  • 周囲から帰国を勧められた時の反応は「やはりパリ、それでもパリ」となる。
cah3-bk.png

私の場合、パリ生活にはあんまり興味がなかったので(だからナントに行った)、そのあたりの憧れや妄想は特になかったのですが、その他の項目・・・

学歴も知的レベルも高いが、直感的、感覚的で、論理性が低く、イメージ思考が優勢、プライドは高いほうである

→ 学歴も知的レベルも低いけれど、以下はマル。

このたびのパリ滞在には、それほど強い動機や目的がある訳ではない。漠然とパリで勉強したい、あるいは将来、パリで仕事がしたいと思っている。

→ ま、パリではなかったけれど、当時のモチベーションは非常に曖昧模糊としたものでした。ので、マル。

フランス語はかろうじて談笑できる程度であるが、自己評価は実際よりも高い。

→ これも、当たってましたな・・・今は討論できるけど、なかなか勝てない。勝てなくても別にいいよ。死にぁしない。それより、勝とうとしてアグレッシブになっている目の釣りあがった自分を見たくないのよ。

来仏当初は「フランス礼賛」の傾向があり、日本や日本人の悪口を手ひどく言う。 じきにフランス生活に不平や不満を持ち、フランスやフランス人の悪口を手ひどく言うようになるが、結局は「フランス大好き、フランス人大嫌い」に落ち着く。

→ これは、当初ありましたね。留学してから初めて短期帰省したときに、スーツケースをウンウン言いながら引っ張って地下鉄の階段を降りているのに誰も手を貸してくれなかったから。でも、最後に見かねたサラリーマンのおじさんが「どれどれ」と降ろしてくれたので「日本も捨てたもんじゃないぜ」と思ったっけ。 現在の私は「フランスも日本もまあまあ好き、日本人もフランス人も、むかつくけどお互い様。フランス語大好き」に落ち着いています。

 今度フランス行ったら、またこの辺のバランスが変わるかもしれないけれど。日本に居るほうが、あらゆる面で楽かなーと思っていましたが、やっぱり書類関係でのたらい回しは日本でも変わらない。特に保険関係。

慢性的な疲れは常にありましたね。「わたしゃガイジンです」って額に書いてあるように少なからず感じていたし、語学学校のときは周囲との差をいかに気にかけないかに粉骨砕身・・・努力するところを思いっきり間違っていたし、大学に入ってからはダブらないようにするので精一杯だったし、その間色々とわけのわからない目にも合いましたし(笑)。

周囲と自分が明らかに違っているというのが落ち着かないくせに、同族(日本人)とは一緒にしないでくれ!というよくわからない差別化の狭間で勝手に参っていた時期がありました。

 日本の生活でたまった毒が、フランスの持つ毒に吸い寄せられて全部出た、って感じで、とにかくフランス時代のわたくしは、誰よりもヤなやつでありました。 それでも付き合ってくれた方々を思うと、発作的に「ア゛ー!!」と叫んで逃げ出したくなります。 ナントに行った時に、毒を盛られたりしないといいな・・・・

In Cor 心
← フランス語の手紙、文末のあいさつ表現interieur interiorisE →

LATEST POSTS

Featured
Mar 21, 2018
使える!フランス語辞書アプリ
Mar 21, 2018
Mar 21, 2018
Mar 19, 2018
使える!フランス語辞書 紙版
Mar 19, 2018
Mar 19, 2018
Mar 14, 2018
フランス語学習最強ツール:初級編
Mar 14, 2018
Mar 14, 2018
Mar 9, 2018
仏検の読解問題にどうしても必要な力 (4)
Mar 9, 2018
Mar 9, 2018
Nov 12, 2017
仏検の読解問題にどうしても必要な力(3)
Nov 12, 2017
Nov 12, 2017
Oct 24, 2017
仏検の読解問題にどうしても必要な力(2)
Oct 24, 2017
Oct 24, 2017
May 25, 2016
仏検の読解問題にどうしても必要な力(1)
May 25, 2016
May 25, 2016
Jan 21, 2014
岡本かの子の描くパリジャン的日本紳士
Jan 21, 2014
Jan 21, 2014
May 5, 2013
文法を学ぶということ(後編)
May 5, 2013
May 5, 2013
May 5, 2013
文法を学ぶということ(中編)
May 5, 2013
May 5, 2013
blog archive
  • March 2018 4
  • November 2017 1
  • October 2017 1
  • May 2016 1
  • January 2014 1
  • May 2013 3
  • March 2013 1
  • January 2013 2
  • December 2012 1
  • September 2012 3
  • August 2012 1
  • May 2012 1
  • April 2012 1
  • March 2012 2
  • February 2012 1
  • September 2011 2
  • August 2011 2
  • July 2011 3
  • June 2011 5
  • May 2011 3
  • March 2011 4
  • January 2011 3
  • December 2010 5
  • November 2010 6
  • September 2010 2
  • August 2010 3
  • July 2010 1
  • June 2010 1
  • April 2010 3
  • March 2010 3
  • February 2010 2
  • January 2010 5
  • December 2009 3
  • November 2009 6
  • October 2009 7
  • September 2009 6
  • July 2009 4
  • June 2009 1
  • May 2009 2
  • April 2009 2
  • March 2009 8
  • February 2009 1
  • December 2008 2
  • November 2008 6
  • October 2008 10
  • September 2008 5
  • August 2008 5
  • July 2008 8
  • June 2008 11
  • May 2008 17
  • April 2008 8
  • March 2008 10
  • February 2008 7
  • January 2008 17
  • December 2007 11
  • November 2007 8
  • September 2007 1
  • August 2007 2
  • July 2007 1
  • June 2007 8
  • May 2007 5
  • April 2007 12
  • March 2007 6
  • February 2007 2
  • January 2007 6
  • December 2006 2
  • November 2006 7
  • October 2006 14
  • September 2006 12
  • August 2006 3
  • July 2006 1
  • June 2006 7
  • May 2006 5
  • April 2006 6
  • March 2006 9
  • February 2006 12
  • January 2006 7
  • December 2005 6
  • November 2005 6
  • October 2005 1
Lesson archive
  • November 2019 1
  • September 2019 1
  • August 2019 1
  • July 2019 1
  • May 2019 1
  • April 2019 1
  • March 2019 1
  • January 2019 1
  • December 2018 1
  • November 2018 1
  • September 2018 1
  • August 2018 1
  • July 2018 1
  • June 2018 1
  • May 2018 1
  • March 2018 2
  • February 2018 1
  • December 2017 1
  • November 2017 2
  • October 2017 1
  • September 2017 1
  • August 2017 1
  • June 2017 2
  • April 2017 1
  • March 2017 2
  • February 2017 1
  • December 2016 1
  • November 2016 1
  • October 2016 1
  • September 2016 1
  • August 2016 1
  • July 2016 1
  • June 2016 1
  • May 2016 1
  • April 2016 1
  • March 2016 1
  • February 2016 1
  • January 2016 1
  • December 2015 1
  • November 2015 1
  • October 2015 1
  • September 2015 1
  • August 2015 1
  • July 2015 1
  • May 2015 2
  • April 2015 1
  • March 2015 1
  • February 2015 1
  • January 2015 2
  • December 2014 1
  • November 2014 1
  • October 2014 1
  • September 2014 1
  • August 2014 1
  • July 2014 1
  • June 2014 1
  • May 2014 2
  • April 2014 1
  • March 2014 1
  • February 2014 1
  • January 2014 1

Powered by Squarespace