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e-cor エコール フランス語コミュニケーション教室

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        日々是々 フランス語とわたしの冒険

        日々是々 フランス語とわたしの冒険

Le Mont St Michel
Le Mont St Michel

L'envers et l'endroit (裏と表)

November 4, 2010

 「場所」とは「おもて」のこと。フランス語で両方「endroit」。「ランヴェール エ ランドロワ」って軽く口(くち)スタシー。カミュの作品タイトルはそういうの多い。

ちょっと前、悪夢の連続記録更新。 一番狡猾で怖かった夢はあまりにも怖かったから方々で話したのだけれど、こちらがその恐怖たるやと、熱弁をふるえばふるうほど聞く方の興味は反比例するというのはよくあることで、事実、先日、マンガか一昔前のドラマのありがちなシーンのように叫んで飛び起きたナビ君の悪夢は、苦手な犬の吠え声(という設定、実際は別に嫌いでもない)のCDを拷問のように聞かされ続け、急に天空に連れて行かれて呼吸困難、同時に職場の同僚に肛門を責められる(具体的にどういう「責め」なのかは明らかにされず)というもので、悪いけどもうなんかしょーもな、という感想しか出てきませんでした。

それに比べると多少はましな気がする我が悪夢を、性懲りもなくここで披露しますと。

私は巨大ビルの1階にいて、目の前に丁度同時に上りのエレベーターが二つ到着する。AとB二つのうち、Bはなぜかトラップで、上っている途中で事故が起こるようになっている。それをなぜか私は知っている。 知っているからAに乗るんだけれど、Bに乗ろうとしている人達に「それはワナですよ」と伝えようかどうしようか迷っているうちに、Bは閉まってしまう。仕方なくAに乗る。ああどうしよ、どうしよ、と思いながらエレベーターは上がって上がって、地上何メートルというよりは、むしろ大気圏?なぜか周りが全て透けて見える。隣にBのエレベーターが上がってきている。

ここで、Bのトラップが発動されるわけです。ドリフばりに四方の壁が外側にぱたんと倒れて、床も抜ける。乗っている人達は阿鼻叫喚の形相でふっといエレベーターの綱につかまっているわけです。それを、こっちの安全Aの中で猛烈な罪悪感に苛まれながら見ていることしかできないずるいわたし。くるしい。

この間、ヨーガの代わりにキネシをやってもらった時、今一番欲しい物は?という問いに「安心」と答えた自分の声にびっくりした。今言ったの誰?あたし? 「まりちゃん不安なんだ、居場所がないんだね。」と、ずばり、私の悪夢なんたらかんたらエピソードを我慢強く聞いてくれたアロマレーヌの真木さんは言いました。居場所。ないです。

別に、意地悪されているとか、虐待にあっているとかそいういうんじゃなく、自分が勝手にそう感じてしまっているだけなんだけど、どうしようもない。今リアルに生活しているここは、自分の「居場所」じゃないって、はっきりわかる。

なんとなく落ち着かない、というのは前からどこにいても感じていた。引越しも多い。 東京に居た時は七年で3回。ナントでは5年で3回(うち、下宿先のおばはんと喧嘩して追い出されるというやむなき事情もあり)。・・・気づかなかった・・・「引越し魔」と言われても否定できんよ自分・・・。 だから、やー、しっくりくるわあって土地に出会った時、ものすごい嬉しかった。もう、あたい恋してるって位ぞっこん好きになった。テンションが上がるというよりもしっくりくる。落ち着くって、こういうことだったのか。初めて訪れた時、あれがあったんです。「デジャヴ」。既視感。フランス語。Déjà vu(デジャ・ヴュ)「既に見た」。小さい時に見た風景にどこか近いものがあっただけかもしれないけれど、親近感ってすてき。

場所ってそんなにこだわったりしなくて、ナントから帰ってきた時も別に新潟に落ち着くつもりもそんなになくて、なんだか自分が本当に生きているのか、そこにいるのか、常に5センチ位浮いているような気分だった。そんなだから、明確に「向いてる」所が自分にもあるということがすごく嬉しい。新しい家族ができたみたいで。

昔、しぶしぶモン・サンミシェルに行ったことがあって、あの修道院を作ったお坊さんの脳天に穴が開いたエピソードは好きだけれど、マレ(潮)も引いてカラカラしてて、当たり前に観光客だらけで、やっぱ来るんじゃなかったと足取り重く石畳の道を下っていた。そしたら、前の初老フランス人グループ中のおじさんがものすっごい大きいおならをした。もうそれは張り裂けたでしょうよという破裂音で、後ろにいた私まで吹き飛ばさんばかりの爆音だった。

そのあまりの破壊的な潔さに思考停止した私はおじさんをガン見してしまったら、羞恥心ゼロというより、むしろどや顔のおじさんと目があった。奥さん(と思われる)があわてて、もうやめてちょうだいよ、とたしなめるが、みんな笑ってしまった。周りの人みんなが笑っていた。おフランスのおっさんもやっぱりいい年になると腸の働きが落ちてやたらおなら自慢する人がいるし、その奥さんの止めっぷりもやっぱり万国共通なのかも、と温かくなった。

以来、「モン・サンミッシェル」という土地は世界遺産という「オモテ」の認識より、むしろ「おならのある風景」として私の中の珍百景に裏登録されてしまったのです。

In Cor 心 Tags フランス旅行
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