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e-cor エコール フランス語コミュニケーション教室

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        日々是々 フランス語とわたしの冒険

        日々是々 フランス語とわたしの冒険

morceaux
morceaux

Ce qui ondule (そこにうねるもの)

November 23, 2010

 mots morts

Swinging
Swinging

9月に、昨年に引き続きピーター・バラカンさんが高田に来られたので出前DJを見に行ってきた。話の中で「エティオピーク(Éthiopiques)」というコンピアルバムシリーズが紹介された。フランス人のFrancis Falceto というプロデューサーとBuda Musiqueというレーベルが60~70年代にエチオピアで発売された「エティオ=ジャズ」ものを集めて再編集したもの。そういえば昔ラジオで聴いてへぇ、こんなシリーズがあるなんてマニアックだなぁと思ったという記憶がどどどと蘇ってきて、すぐCDを手に入れた。

10月に、一日だけシネウインドで「Stones in exile -メインストリートのならず者の真実-」が上映されるというので見に行った。背中にあのベロマークがついているジャンパーやらキャップやらでたぎるやる気をチラリズムさせたおっさんとかがうじゃうじゃいたのだが、一番恥ずかしかったのは整理券が1番だった私自身だった。だって、事前に問い合わせたら、えーと今日予約してもらってお金を、あ、お金は明日明日朝19時から料金と引き換えに整理券出します、あ、引き換えは11時からだ、入場は19時ごろねとテンパった口調で説明をされたから、お昼近くに売り切れてるんじゃないかと恐る恐る行ったのに。とまれ。

映画の中で、「カジノ・ブギ」の歌詞が決まらず、ミックとキースがそれぞれ思いついたフレーズを書いた紙の断片をシャッフルして作っているところが映し出されていた。 まあそういう背景があって、「歌詞を作ろう」という授業ができました。

フランス語の授業で現代音楽を使う時、歌詞を読むとか聴き取るとかが一般的ですが、あまりぞっとしない。ためにはなるし、ヴァンソン・デレルムのような人の歌詞だったら短編小説を読んでいるような面白さがあるけれど、初級~中級にはちょい難しい。それで、むしろ聞いたことのない言葉で歌われている、あるいは聞き取れないようなフランス語の歌を聴いて、その曲調やリズムから想像して自分で歌詞を作ってみたら、そして、それをみんなでシャッフルしてひとつの詩にしてみたらどんな風になるのかと、半ば実験的に土曜日のアトリエでやってみたのです。 音として使ったのは先のÉthiopiquesシリーズの8作目 「Swinging Addis」からBahta Gèbrè-Heywètの「Tèssassatègn eko」という曲。それにしても、フランス語の言語学的にはありえない位置のアクソン・グラーヴ(eの上についているアクセント記号)がぞろぞろと並んでて、それだけでリズムがとたんた、とたんた、と聞こえるような気がしてしまいます。エチオピアの公用語であるアムハラ語アルファベットというのも染色体が踊っているような文字。

この日の参加者であった二人の生徒さん達は、もちろんアムハラ語(であろう)歌詞でモ~ヒ~ラママ ンゲ~と歌われても意味がわからないので、聴こえたものを元に、自分なりに思いついた言葉やフレーズをどんどん書き出し、その断片をテーブルに並べていく。かぶる言葉もいくつか出てきた。面白い。 そうして出来上がったのが次の詩。

Danse avec moi         僕と踊ろう

faisons des rythmes       リズムを取るんだ

flappons nos mains      手を叩いてさ

je prends tes mains       君の手を取るんだ

marchons ensemble     一緒に歩こう

on n'est moins solitaires   前より寂しくないだろ

les oiseaux chantent    鳥は歌ってる

ici assez des fruits      ここは果物だって一杯さ

le soleil rouge         太陽は赤く

le ciel bleu           空は青い

le nuage blanc        雲は白く

le vent souffle         風は吹く

on est bien toi et moi   君と僕、いい感じだろ

marions-nous, si tu m'aimes ! 結婚しようぜ

 

僕が好きなら ええなんかわたくし感動してしまいました。SさんとKさんの二人はもはやe-corのキース&ミックと化し、Yehこれでどうだいキース、待ってくれミック、こっちの方がエキサイティングだぜ、などと言ったりしたようなしなかったようなクールなミーティングののち、見事にグルーヴィンな作品を作り上げたのでした。

元歌詞(仏語訳)は一見ブルースぽい。

 

Je n'ai plus ma tête à moi. 俺はもうふわふわしちまってんだ

Je ne mange plus, je ne bois plus,  食べたくないし、飲みたくもない、

je suis dans une histoire trop compliquée. 俺の手には負えないとこまで来ちまってる

Que gagneras-tu si je meurs d'amour ? もし俺が恋に焦がれ死んだら、お前にとって何の得になるっていうんだ?

Je ne reconnais même plus mes amis. もう友達の顔さえわからなくなっちまうほどだっていうのに

 

けれど、曲調はバリー・ホワイト系ダンス・ミュージックで底抜けに明るい。 元歌詞と生徒さんたちの作品は丁度表裏のように同じテーマ「お前に夢中」を表していた。いったいこれは何なのだろう。 言葉として理解しているわけではなく、調べの中に流れる何かを生徒さん達はキャッチし、自分の文化や概念に照らし合わせて(フランス語に)変換した。それが、実際に歌われている内容とどこか似通っているというのはとても面白かった。彼女らが「受け取った」ものはいったい何だったのだろう。

終わった後、桃色紙の断片の山を見て、ふいにわけがわからなくなる。ここにあるものはなんだ?この「歌」の断片たちは、さっきあれほど活き活きしていたのに、今その秩序を失って、しん、として死んでいる。断と片。なんなんだ。

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